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University of Tsukuba, Laboratory of Fungal Interaction and Molecular Biology

研究内容RESEARCH

3) 複合環境における糸状菌の生理・生態の解明

 1対1の混合培養から拡張して、1対複数種の複合培養の場合、糸状菌の休眠二次代謝を活性化させる可能性がより高いかもしれません。そこで、非滅菌土壌やコンポストのような多数の微生物が存在する複合的な環境で糸状菌を生育させると、純粋培養や1対1混合培養とはまた違った相互応答が見られると期待されます。すなわち、複合培養時にはじめて活性化する二次代謝の存在についても探索する価値があると言えます。このような可能性を探るため、適当な土壌やコンポストを用いた糸状菌の培養系を確立し、糸状菌の生育性状を観察し、その際の遺伝子発現プロファイルや、糸状菌由来の産生化合物を明らかにすることで、複合環境中での糸状菌の生理・生態を理解したいと考えています(図5)。そして、糸状菌の相互作用・応答がどの遺伝子に依存した現象であるのかについても、関与の疑われる遺伝子の破壊実験によって検討し理解を深めていきます。

<番外編>
 土壌やコンポストなどの複合環境の試料中には多種多様な微生物が含まれています。しかし、そこに糸状菌が接種されて生育するにつれ、試料中の微生物叢も変容していくと予想されます。すなわち、糸状菌の二次代謝産生によって生育が阻害されるバクテリアも存在するでしょうし、逆に糸状菌由来の成分を好んで、積極的に増殖する微生物種が存在する可能性もあります。相互作用・相互応答現象をマクロで理解するために、微生物叢の変遷を追えるマイクロビオーム解析なども進めていきたいと考えています。


図1





バナースペース

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